平成16年12月例会

2004.12.9 17:00-18:30 特別講演
18:50-20:50 忘年会

場所:中山荘


 特別講演は宮崎大学農学部応用生物科学科助教授國武久登(くにたけひさと)先生により、「ハイブッシュブルーベリーの宮崎への導入と機能性育種の可能性」という演題でご講演頂きました。
 國武先生は平成13年から宮崎大学農学部の助教授として就任され、カンキツ類の育種に関する研究、果樹の細胞融合や遺伝子組替えに関する研究、ブルーベリーやキイチゴの育種に関する研究などをテーマにされています。
 今日の講演ではブルーベリーの種類や特徴、宮崎大学におけるブルーベリー栽培の状況、その他研究成果などについて丁寧にわかりやすく説明されました。
以下メモ

霧島地域の次世代果樹としてブルーベリーは適している
 様々な果樹園のあとに植えることができる
 観光果樹園としても利用できる
 中山間地での栽培が可能
 5月出荷も可能なので他の産地と差別化できる
 軽作業で栽培できるので高齢者だけでも栽培が可能
 県内・都城には食品企業が多いので加工製品ができる

ブルーベリーの種類
 ローブッシュブルーベリー
  樹高低く涼しい高山地帯に自生する、主に加工用
 ラビットアイブルーベリー
  温暖な地帯に分布、果実は中くらい
 ハイブッシュブルーベリー
  樹高1〜3m、冷涼な地帯に分布、果実は大きい
  このハイブッシュブルーベリーを宮崎で栽培するためにいろいろな研究を行っている

ブルーベリーをうまく育てるには
 酸性土壌にする
 ピートモスをふんだんに使用する
 マルチなどを使用し乾燥防止につとめる
 冬季の剪定を行う
 いくつかの品種を混植する

シャシャンボを台木として接木に成功
 北部ハイブッシュブルーベリーは育てにくいので、台木に地元にあるシャシャンボを使用して成功。果実も調査分析したところ何ら問題ない。>特許申請中

ブルーベリーに含まれるアントシアニンについて
 抗酸化作用
 毛細血管の保護・強化・循環作用
 抗腫瘍活性・抗炎症作用
 視力改善作用

ブルーベリーと在来野生種であるクロマメノキとの種間雑種の育成
 クロマメノキとブルークロップの雑種から3種類の育成に成功
 特にKB7という品種は果柄が長く、小さな葉っぱが2枚付き、色もきれいということでケーキのトッピングとしての利用が考えられる(下に写真)

家庭果樹としての魅力
 庭木か鉢物として楽しめる品種を探すため150系統からさまざまな評価をして観賞価値の高い3品種を決定>レッドパール、ブルーパール、オレンジパール

まとめ
 ◎品質良好なハイブッシュブルーベリーの栽培が宮崎でも可能である
 ◎抗酸化性等の機能性は暖地系のラビットアイブルーベリーが高い・・目的に応じて品種を選ぶことが大事
 ◎日本の野生種を使用した地域ブランド品種や高機能性品種の育成の可能性が高い

今後の取組みとして、宮崎県での産地化・摘み取り園の造成・加工食品の開発・新しい機能成分の研究をして行くということでした。


忘年会は過去最高の約50数名の参加がありました。都城木材の五十嵐社長、大峯麺の大峯社長もオブザーバー参加。大峯さんは先日「みやこんじょ土産プロジェクト」で試食させていただいたソーメンをたくさん提供して下さいました。鍋に入れてみんなで賞味、評判は上々でした。
國武先生も忘年会に参加され、霧島工業クラブ会員の多彩な顔ぶれにびっくりされていました。ブルーベリー栽培に必要なピートモスを園田産業さんがロシアから輸入していることもわかり、今後いろいろな展開も期待できそうです。また来賓として議会中にもかかわらず、蓬原県議、満行県議、下山市議もご出席いただきました。


國武先生

ブルーベリーとクロマメノキの種間雑種としてできたKB7