梅雨もそろそろ終わろうかという頃になると、北郷の広渡川が増水して楽しい川となる。二度ほど出かけた。

 夏になって、何とはなしに忙しい日々が続くものだから、ついホームページの作成もメンドウになり、写真も整理しないままに溜まってしまう。とにかく、毎週のようにカヌーを漕いで、写真もその度にどんどん撮るから、机の引き出しの中はネガや写真に占領されてしまっている。
 串間のKawanoに別件で電話をしたら、「北郷に行ったときの写真はどうなったよ。楽しみにしてんだよ。」なんて、請求されてしまった。
 楽しみにしてる人がいるんであれば、たとえそれがKawano一人であろうとも、早急にご期待に答えねばならん、ということで、スキャナーの電源を入れた。



 カヌーだ、練習だ、と毎週のように川へ繰り出してはいるものの、内実はいいかげんな代物である。
取りあえずの一漕ぎはするものの、後は、ビールを飲んだり、泳いだり、で一日が過ぎてしまう。
 小生は、陸でビールを飲み、若いもんは泳ぐ。時々はビールの合間に水泳の講習も行う。小生などは、カヌーはともかく、水泳は達人級の腕前であることは、自他ともに認めるところである。カヌーで下れるところは泳いででも下れる。しかし、逆はできないかもしれない。その程度のカヌーの腕前であるからこそ、カヌーはおもしろい。


 どうにか下りきってはいるものの、沈寸前の写真である。
 Kawanoも、串間の海で鍛えた水泳の達人ではある。四十の手習いで始めたカヌーは、同級生である小生の教えで、ここまで漕げるようになった。よって、彼は未だに小生には頭が上がらない。



 川に浮かんだ河馬である。いや、河豚かもしれない。
 その昔、同じ学び舎で机を並べていた頃。彼は、秀才の誉れも高く、末は博士か大臣か、と将来を嘱望されていたけれども、どこでどう間違えたか。
 今は、ただのカバである。いや、フグかもしれない。ともかく、昔日の面影はない。

 彼女は、我らのチームの炊事係でもある。今となっては、キャンプなどに彼女がいないと飯にありつけない。とてもありがたい存在なのである。
 平成5年国体カヌースラロームの選手であったが、今は水泳も国体級かもしれない。しかし、山の中の川では、妙齢の女性の水着姿は不思議な気がする。