講座No.13「園芸農産物の加工・貯蔵・保蔵技術」

2006.11.18 9:00〜12:00

場所:都城高専AVR室
講師:宮崎大学農学部辰巳保夫教授


 食品や青果物は品質管理を怠ると変質・腐敗する。特に青果物の収穫後(ポスト・ハーベスト)の品質保持について低温貯蔵・空気修正貯蔵を利用した技術について勉強した。
 青果物の品質に関係する環境要因としては温度・大気組成・湿度が大きい。また青果物はその種類によって部位(根・茎・葉・花・果実)が違うので呼吸や代謝活性の大きさが違う。
 青果物の品質保持には呼吸を抑制することが最も有効である。抑制の方法としては温度を低温に保つ、ガス環境(酸素や炭酸ガス濃度)のコントロール、フィルムなどで包装することなどがある。生産から消費までを、コールドチェーン技術・貯蔵技術・包装技術などを組み合わせたシステムとして考えないといけない。
 低温貯蔵やCA・MAP貯蔵は品質保持に有効であるが、それぞれの青果物に適した方法で行わなければならない。そのためには青果物の植物学的、生理・生化学的研究が必要である。
 アメリカの青果物の収穫や選果、予冷と貯蔵のビデオも見る事ができて大変参考になった。


辰巳教授

アメリカにおけるレタスの収穫の様子、大型の機械とたくさんの労働者

予冷にもいくつかの方法がある

マンゴーの貯蔵方法を比較

野菜をウォータージェット、ナイフ、カミソリでカットし比較したもの。カミソリが品質低下が少ない