講座No.29「排水処理技術」

2007.2.17 13:00〜16:00

場所:都城浄化センター清流館
講師:JFEテクノリサーチ(株)技術情報事業部調査研究第二部猪川修朗部長
都城市土木部下水道課施設担当 下岡俊秋主任


 排水処理は大きく「物理化学処理」と「生物処理」に分けることができ、さらに技術的にいろいろな方法が考え出されている。前半はこれらの技術のうち比較的新しい技術についての解説があった。さらに発生した汚泥(スラッジ)を減容する技術や汚泥の中から資源(リンなどの稀少資源)を回収する技術についても詳しく紹介があった。
 後半は都城市の下水処理の状況の説明があり、清流館での処理の概要を理解したあと、処理場内の見学を行った。本日は雨のため、処理場の地下を中心に見学したが地下4階部分から取り込んだ下水をさまざまな過程を経て処理し、大淀川に放流する現場の裏側が、これほど大規模な設備からなっているということが理解できた。


猪川部長

海水の淡水化では福岡にも大規模な施設が作られているが、これは渇水対策の施設だそうです

物理化学処理のうち促進酸化処理としてAOP(Advanced Oxidation Process)法がある。これはオゾンに紫外線を照射し、酸化力の強いヒドロキシラジカルを発生させ、ダイオキシン類を分解する技術である。

生物処理のうちポリプロピレンの担体を使った処理技術は清流館でも採用されている。活性汚泥法より短時間で処理できる。

下水道課の下岡主任の説明

都城市の下水は中央終末処理場と清流館で処理されている。赤い地域は中央終末処理場で、緑の地域は清流館へ矢印のルートを通って流入する

清流館の地下

地下4階までありました

汚水の流入口、大淀川の地下18mを潜って入ってくるそうです。

このポンプで汲み上げる

地下3階部分にあるポンプのモーター

万一停電になっても処理ができるように巨大な発電装置もありました

減菌装置類